結婚します!と会社の同僚が発表した。
わたしはまず「ああ、大変だな」と思ってしまった。
私の結婚生活は決して不幸ばかりではなかった。
元夫は尊敬できる人だったし、一人じゃできないような経験もした。たくさん笑った。
なのに、、、
「これから楽しいことばかりじゃないし、一人の時間なんてあまりない。
気が遠くなるほど長い時間を一緒にいる前提で暮らしていくのね。千里の道も一歩から、ローマは一日にして成らず。あ、恋人じゃないんだから、万が一別れるとなったらそりゃあ、一大事よ。心も体もヘトヘトになるからね、覚悟して。」
そんな事を幸せそうな彼の顔を見ながらなんとなく思ってしまうほどに、私はすっかり擦れて疲れていやーな人間になってしまっていたし、また、一人の生活に結局満足してしまってもいた。
寂しいと日に何度も何度も思う。
でもだからと言ってまた誰かと暮らしたい?
私は誰かと一緒に協力して暮らすということがすごく難しい。
結婚生活15年もしていたのに?
いや、お互いがんばって、なんとか、細い糸にぶらさがっていたんだと思う。
落ちないように落ちないように。そーっと。自分を殺して。
でも、本当に「おめでとう」とは思っているのだよ。
そして、それ以上に「がんばれ」とも思っているけど。