やってる感を出すのはうまいのですが

フランス

平日長時間拘束されて、仕事をしている

たったの9時間でしょ。

と人は言うかもしれないけど、

私は少しフランスで暮らしてきたので

その9時間を長く感じる

元夫はシステムエンジニアみたいな仕事

をしていた。

会社とか大学とかで。

どこもだいたいお昼は2時間位休みがあり、

帰ってきて家で昼食を取ることも多かった。

そして、仕事が終わり帰ってくるのは

だいたい夕方。残業なんて一度もなかった。

彼曰く、職場ではだいたいカフェタイムが

1時間に1回はあり、小休憩が随所にあるらしい

まあ、話半分で聞いたとしても、

休憩は非常に取りやすい環境なのは事実だと思う。

私もフランスで働いていた時、しょっちゅう

中抜けできたものだ。

とにかく、労働者全員働きたくない願望がすごいので

職場環境が緩い。

時間内に仕事が終わろうが終わるまいが

知ったこっちゃない。

それよりも、早く帰って家族や友達との

時間を大切にする。

その割に、生産性は悪くないのがフランス

最終的に何とか形にするパワーというか。

同時に、社会自体が仕事したくないモード

なので、他者に対しても甘いという面もある。

期日までに終わっていなかったり、ドタキャンされた

としても、「しょうがない」で終わる(ことが多い)

私の辞書には、仕事上で「しょうがない」なんて

言葉はフランスに渡るまでなかったので、

そりゃあ衝撃かつ、受け入れることができなかったけど

受け入れればこっちのもん。

しかし、できないものはできないもん。で済ませる

ことは、やっぱりできなくて、同僚には

超真面目のレッテルを貼られたものだ。

いたって普通の事が、フランスでは異常。

と、私はこういう世界で暮らしてきた。

だから、黙々と、カフェ休憩もなく、

お昼も忙しい時は30分しかとれないという

環境が、今度は異常だと思ってしまう。

白状する。

ぐちゃぐちゃ言ってるけど辛いのだ。

会社から帰っても余力なんか、最近は残ってない

自分の人生を考えることができない。

何も考えられない。

ただ、休みたい。

スマホでユーチューブ流しながら、ぼーっと

するだけ。

朝が来たら、また仕事。

尊敬できる人が全くいない職場で

何の価値も見いだせない仕事を

ひたすらこなすだけ。

こんなの嫌だ。

じゃあ、仕事辞めて、自分の好きな事しなさいよ。

好きな事って何?

今、長時間拘束され、仕事して

家に帰れば無駄に時を過ごし、寝るだけ

の毎日を過ごしていれば、

何も考えずにすむ。

何かを考えて、自分の道を探すということは

こわいことだ。

自分には何もないかもしれないし、

何かあったとしても、そこから

道を切り開く力や、人との関係を

掘り起こさないといけないから。

そんなバイタリティー私にある?

今の仕事をしているおかげで

自分に言い訳ができる。

自分のしたい事を見つける時間がないほどに

私は会社で毎日くったくたになるまで

仕事している。

自力で生きていく自信がないから、

”会社”という大義名分を後生大事に抱えて

生きているような気がする。

自由になりたいと言いながら、

鍵の開いている牢屋から出られない

囚人みたい