緊急時の防寒:これは必ず防災セットに入れておいて

最近また地震が多い。

むこう○○年間で震度○の地震が起きる確率○○パーセント

とか、もはや呪いでしかない。

私は誰が言ったのかその確率に日々おびえて暮らしている。

防災セット、備蓄品をワンルームの狭いクローゼットやら下駄箱やら

ベッドの下やらに詰め込んでいるし、会社でも何かあった場合のことを

考え、防災セットとヘルメットをデスクの引き出しに入れている。

このマンションに決めた理由は会社から歩いて帰れるからだ。

公共交通機関が止まった2011年のあの日の東京。

あれが教訓となり「会社から近い場所に住む」は部屋を決める上での

必須条件だった。

冬になると、この寒さで停電でもしたら。。と寒がりの私は

また、違う角度からおびえる。

防寒着をスペースの限られた防災リュックに何枚も入れるわけには

いかない。

そこで思い出した。

2011年4月

当時フランス人と結婚していた私は、震災の後

フランスに避難することになった。

日本中のフランス人および家族がフランス共和国の指示のもと

一斉に帰国したのだ。

私たちは、関空からソウル、そしてパリという航路だった。

文字にしたらあっという間だけど、それはそれは長旅。

なにしろ、緊急事態。

ソウルでは、空港で半日以上待たされた。

待っている間も、いつ飛行機に搭乗できるかなんて

誰もわからない。待つしかない。

それでも、何とか私たちが乗る番となった。

軍用機だったのかな。モニターなんかなくて、エンタメで

時間をつぶすこともできない。軍人がうろうろする飛行機で

10時間以上のフライトを乗り越えやっとパリにたどり着いた。

たどり着いた私たちを出迎えてくれたのは、慈悲深いフランス人達。

食べ物や飲み物をくれたり、健康状態を聞いてきてくれたり。

そして、エマージェンシーシートをくれたのだ。

彼らはそれで私たちをくるんでくれた。

エマージェンシーシートくるまれ初体験の私は、驚愕した。

暖、取れてる!こんなアルミホイルのおばけみたいなもので!!

疲労困憊の私を癒してくれたエマージェンシーシート。

「メルシー」当時フランス語ゼロの私でも、

口をついて出ていたと思う。

とにかく、このシートは優れものという刷り込み

(思い込み?)がその時なされたのである。

軽いし安いしかさ張らない。

是非皆さまもリュックに忍ばせておいてください。

(何らかのまわしものではない)