あれから4年もたったのか

離婚して4年経ち、少しづつ「昔のこと」になってきている。

元夫の夢をあまり見ることがなくなった。

日曜日のスーパーで同年代の夫婦を見ても、

重い物を一人で持っても、

心が萎えることもあまりなくなった。

あの時の事はほとんど覚えていない。

思い出さないように蓋をしている。

離婚自体にしっかり向き合えていない。

一方的に突き出された、彼の離婚したいという

強すぎる気持ちを、なすすべもなく受け入れること

しかできなかった。

泣いて泣いて心に鎧をつけて、無感覚にして

日本に帰って来た。

働かなければならない。

どこでも良いからと、名前を知っている

企業に就職した。

働いていれば、平常心を保てる。

でも、たまに訪れる嵐。

何もできなくて、すさまじい風と雨が

過ぎ去るのを待つだけ。

昔、脳内メーカーというのが流行った。

自分の脳内が何で占められているのかを

“知る”というお遊びだ。

私の心は何で占められているだろう。

「怒り」だと思う。

これは、彼だけが要因ではなく、

幼少期から、私は世の中の理不尽さに

怒っていた。

両親は私が小さい頃に離婚している。

私は、それを悲しんでいたし、

家族の最後の晩餐では、家族が壊れることが

辛くて号泣もした。

同時に両親を私は怒っていた。

そして今でもその怒りはくすぶり続けている。

両親の離婚後、母にストーキングをする男が現れた。

私はその男に心底恐怖していた。

同時にあいつを私はやっぱり怒っていたし、

怒り続けている。

中学生の時、クラスの男子にひどいいじめをする

アホ男子がいた。

私は、そのくずを今でも怒っているのだ。

私の中には、怒りがコールタールみたいに黒々と

渦巻いている。

怒りは、私のオーラとなる。

負のオーラを持つ人間には誰も近づかない。

お互い様で、私は人間が好きではない。

絶対誰にも言えない。言ったらどういうことに

なるかはっきりわかるからだ。

どうしようもなく、人が嫌い。

しかし、私は人を好きになりたいんだ。

それには、怒りと辛かった出来事に、

向き合う事が必要なのだと思っている。

でも、向き合う事が恐い。